徳安淳子議員が質問(決算審査・病院局)を実施

第310回9月定例会 決算特別委員会質問 (病院局)
2011年10月18日(火)

1 県立病院改革プランについて

 質問の第1は「県立病院改革プラン」について、2点お伺いします。

(1) プランの実施状況について

 まず、「プランの実施状況」についてです。
 近年、多くの公立病院の経営状況が悪化し、健全な経営環境や医療提供体制の維持が困難となっていることを踏まえ、平成19年、総務省は、公立病院における抜本的な改革を推進するための指針として、「公立病院改革ガイドライン」を策定しました。
 本県においても、既に策定していた「病院構造改革推進方策」に基づく取組を踏まえ、平成21年1月、「より良質な医療の提供」、「安心してかかれる県立病院の実現」、「自立した経営の確保」、「安定した医療提供体制」の4つを柱とする「病院構造改革推進方策(改訂版)」を策定しました。
 さらに、同年5月、この方策に基づく取組推進を基本とし、総務省のガイドラインに示された公立病院改革の視点も踏まえ、各県立病院の役割と、それを踏まえた診療機能の充実や経営改善を進めるための中期的な計画として、「県立病院改革プラン」を策定し、日々、県民から信頼され安心できる県立病院づくりへ向け、弛まぬ改革に取り組んでおられることと思います。
 そこで、同プランの計画期間は平成21年度~25年度とされているところ、この3月末でプラン策定から2年が経過し、この4月にはその改訂も行われましたが、これまで県立病院改革としてどのような取組を進めてこられたのかについてお伺いするとともに、当初のプランの内容通りに実行し、当初の想定通りの成果を上げておられるのか、当局の認識についてお伺いします。

(2) 一般会計からの繰入金について

 次に、「一般会計からの繰入金」についてです。
 先ほども延べた「病院構造改革推進方策(改訂版)」の柱の一つである「自立した経営の確保」へ向けた取組を進める中で、平成22年度における病院事業全体の収支は、昭和53年以来32年ぶりに当期純損益が約5億6千万円の黒字となりました。
 しかし、県立病院事業、粒子線医療センター事業及び災害医療センター事業の3つについて、消費税分を除く医業収益817億2,200万円に対し、医業費用は905億6,300万円で、差し引きで88億4,100万円の医業損失を計上しており、一般会計からの繰入金として122億4400万円を入れることにより、ようやく黒字とされています。
 この点、確かに、公立病院としての性格上、全国のほとんどの地域において、この一般会計からの繰入金がなければ、その経営が成り立たないような状況にあり、本県病院事業においても例外ではないことは理解しております。
 しかし、そもそも一般会計は県民の皆様からお預かりしている県税であり、この貴重な県税を投入して黒字としたところで、それで真の自立した経営といえるのかどうかには、大きな疑問を感じざるを得ません。しかも、ここ数年の状況を見れば、一般会計からの繰入額は、年々増額の傾向にあります。
 そこで、推進方策において「自立した経営の確保」に取り組むという基本理念として掲げつつ、現実には、一般会計からの多額の繰入金がなくては経営が成り立たない現状についてどう認識しているのか、また、今後の繰入金のあり方と繰入額の見通しについてどのように考えているのか、当局のご所見をお伺いします。

2 尼崎・塚口病院の統合再編について

 質問の第2は「尼崎・塚口病院の統合再編」について、お伺いします。
 私の地元にある、県立の尼崎病院と塚口病院については、皆様ご存知のとおり、現在、統合再編の手続が進められており、昨年12月に策定された統合再編基本計画に基づき、現在は、用地の測量、建築設計委託者選定も終え、来年から本格的に建設が始まるようです。
 基本計画によると、統合再編後の新しい県立病院は、総予算340億円を投じて、地上12階建て、延床面積約66,000㎡で病床数730床という、阪神間でも最大の3次救急も受け入れる24時間体制の病院として平成26年度に開業する予定です。
 これまで尼崎病院では、大阪方面からも外来患者として多くの方々が受診されており、また、塚口病院へも伊丹市や川西市、宝塚市などの近隣市から多くの外来患者が訪れており、新しい県立病院の開業は、尼崎市民だけでなく、県内外を問わず、多くの近隣市民の方々からも大いに期待されているものと思います。
 そこで、両病院の統合再編へ向けた現在の進捗状況と、今後の想定スケジュールについてお伺いします。

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