永富 正彦議員が質問(決算審査・病院局)を実施

決算特別委員会 [ 10月19日(金)病院局・永富議員 ]

1 病院ボランティアの活躍について

質問の第1は、「病院ボランティアの活躍」について、2点お伺いします。

(1) 県立病院におけるボランティアの活動状況について

1点目は、「県立病院におけるボランティアの活動状況」についてです。
平成21年11月、播磨地域の県民が待ち望んでいた県立加古川医療センターが、25の診療科目、353床の病床を持つ県立病院として、加古川市神野町にオープンしました。同センターは、外来部門の1階への集中配置や個室感覚の4床室の整備が行われるなど患者本位の病院として、また、屋上緑化やグラスパーキングの採用など環境配慮型の病院として、今までの県立病院にはなかった施設運営となっております。
中でも特筆すべきは、同センターにおいては、平成22年4月、県立病院として初めて緩和ケア病棟を備えた緩和ケア体制が整備されたことであると私は考えております。
緩和ケアとは、がんによって生じる痛みや息苦しさなどのつらい症状や、悩み・不安などを和らげ、その人らしく穏やかな生活を送れるように、医師や看護師をはじめ、様々な専門家が協力し合って行うケアであり、患者の意思を尊重するとともに、その家族への援助等にも取り組んでいくこととなります。
しかし、この緩和ケアは新しい分野であることから、緩和ケアに精通した看護師等の育成が必要となる一方で、医療的な治療だけでなく、患者の精神面といった心のケアも重要となることから、医療スタッフに加え、ボランティアの方々による支援も必要不可欠な要素となります。
このようなことから、同センターにおいては、一般の病院ボランティアのほか、緩和ケア病棟に専門の緩和ケアボランティアが配置され、入院されている患者の物的・精神的なケアの一助となっており、患者の方々や医療関係者からも、大変高い評価を受けていると聞いております。
私は、このような県立病院を支えてくださる多くのボランティアの方々の様々な取組、ご支援があってこそ、県立病院の円滑な運営が可能となるものだと考えます。
そこでまず、同センターにおける緩和ケアボランティアを含め、県立病院における病院ボランティアの方々の具体的な活動状況について、ご説明ください。

(2) ボランティア活動に対するフォローアップについて

2点目は、「ボランティア活動に対するフォローアップ」についてです。
県立病院内において、病院ボランティアの方々は、患者やその家族の方々が気持よく過ごせるよう、例えば、外来診療の受付や案内、院内や近隣の情報のお知らせ、患者の搬送、リハビリ室での補助、病児保育のお手伝いや院内各所に飾られている花の手入れなど、非常に多くの仕事に取り組んでおられます。
多くのボランティアの方々は、患者やそのご家族の方々の笑顔や感謝の言葉に支えられながら、奉仕の心を持って、日々活動されておられ、その姿には、本当に頭が下がる思いです。
このような病院ボランティアは、県立病院を地域が支えていくという姿のシンボル的な存在だと考えますが、今後もその活動を維持し、ますます充実させていくためには、県立病院からもボランティアの方々が働きやすいよう、細かな目配りや気配りを行うことが必要になってくるのではないでしょうか。
また、加古川医療センターにおける緩和ケアボランティアのように専門的な知識や技能を必要とする方々には、院内研修会の開催など、適切な支援も必要不可欠だと考えます。
そこで、病院ボランティアの方々に、今後も継続してその取組を行って頂けるよう、県として、どのようなフォローアップを行なっているのか、お伺いします。

2 県民の目線に立った病院運営について

質問の第2は、「県民の目線に立った病院運営」について、2点お伺いします。

(1) 入院・手術までの待ち期間対策について

1点目は、「入院・手術までの入院待ち期間対策」についてです。
県立病院で、がんを始めとする重病の治療を受けようとする患者の方の多くは、医師の診断を受けてから、入院・手術に至るまでに、数週間、長い方だと数ヶ月も待たなければいけないような例もあると聞いております。
このような状況は、医師をはじめとする県立病院における人員体制や、手術に必要な医療設備などの制約があり、一朝一夕に解決できる部分は少ないものと思います。
病状の進行具合等に応じて、医師をはじめとする専門家が手術・入院の優先度合いやタイミングを判断されており、緊急を要する患者の方は優先的に手術を行っておられるでしょうから、おそらく、手術・入院に至るまでの、この「待ち期間」は、医学的、専門的に考えれば、特段、何の問題もない期間であるのかも知れません。
しかし、一旦、医師の診断を受け、手術・入院が決まれば、誰しも一日も早い施術を望むのが、人情として素直な感情でしょう。また、仮に長期間待たなければならないとなれば、「その間に病状が進行するのではないか、万が一の事態がおきるのではないか。」と不安に思われるのも当然のことであり、こうした方々に対する精神的なケアを行うことも、医療機関としての責務のひとつだと考えます。
そこで、県民がより快適に治療を受けられるよう、入院・手術に至るまでの待ち期間を短縮するためどのように取り組んでいるのか、また、待ち期間中の患者への精神的ケアにどのように取り組んでいるのか、お伺いします。

(2) 診療待ち時間の短縮について

2点目は、「診療待ち時間の短縮」についてです。
先ほどお尋ねした「待ち期間」と並んで、県民の方の不満の声をよく耳にするのは、外来診療時の待ち時間が長すぎるという問題です。
私自身、地元の方々から、「朝一番に受付をしたのに、医師に診てもらえたのはお昼を過ぎてから」、或いは「事前に予約をしてから行ったのに、数時間も待たされた。おまけに医師に診てもらえたのはわずか数分間だけ。」と言ったような不満の声を聞くことがあります。
多くの患者の方で常に混み合っている県立病院がほとんどであり、各病院においても、診療待ち時間の短縮へ向けて、様々な取組を行っておられることとは思いますが、県民の方々からすれば、まだまだ不十分であると感じておられるのではないでしょうか。
特に、小さなお子さんを連れて受診されている方などは、非常に長く待たされる中で、子どもへの授乳ができない、子どもが我慢できずにぐずり出したなど、他の受診者の手前、非常に肩身の狭い思いをされている方もおられると思います。
また、高齢の受診者の中には、待ち時間が長過ぎて体調を崩される方などもおられるようであり、病院に行ってかえって健康を害してしまうという笑えない話もあるようです。
そこで、これまでも多種多様な取組を進めておられることとは思いますが、改めて県立病院における診療待ち時間の短縮へ向けた取組状況についてお伺いします。

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