栗山雅史議員が質問(予算審査・企画県民部①)を実施

予算特別委員会質問(企画県民部①)

平成25年3月6日(水)

1 芸術文化センターの運営について

最初の質問は、「芸術文化センターの運営」について、2点お伺いします。

 

(1) 設備・備品等の更新について

まず、設備・備品等の更新について質問します。

兵庫県が誇るべき施設となっています兵庫県立芸術文化センター(ここから芸文センターと言います)に一番近いところに住んでいる県会議員として、(質問をしないわけにいかないと思い)質問をさせていただきたいと思います。

平成17年10月に芸文センターがオープンして以来、7年半が経過しようとしております。この期間と言うのは、まさに私自身も含めて、地元西宮北口周辺の商店街・商業施設や住民の皆さんとともに、芸文センターを核とした「音楽のまちづくり」を進めてきた歳月でありました。これまで様々な苦労や努力を重ねて参りましたが、芸術監督プロデュースオペラやコンサート、管弦楽団定期演奏会をはじめ、バレエ、ミュージカル、演劇、ダンスなど、今では年間約300本もの主催公演を展開されており、阪神間のみならず近畿各地から、また全国からも多くのお客様を呼び込める、全国屈指の文化拠点となっており、地元の我々としても、芸文センターは我が街の誇りであります。

そのような芸文センターですが、聞くところによると施設内の設備等の老朽化が進みつつあるようです。公演が多く、設備等の利用頻度が高いこともあろうかと思います。最近では舞台天井部にあるバトンを操作する操作卓や監視カメラなどに不具合が出たことがあったようで、今後もコンピューター関係、音響、照明、そして劇場の扉などについても老朽化が心配されています。

県を挙げて行革の取組を進める中、施設維持にかかる予算を大きく確保することは困難だとは思いますが、既にオープンから7年半を経過し、施設内の設備や備品等の中規模な入れ替えが近いうちに必要となってくることは否めません。

そこで、芸文センター内における主な設備・備品等の老朽化の現状についてお伺いするとともに、今後、その更新をどのように行っていくこととしているのか、お聞かせください。

 

(2) 車いす利用者への対応について

続きまして、芸文センターにおける車いすに乗られている方々への対応について質問します。

現在、芸文センターの車いすスペースは、大ホールで12席、中ホールで6席、小ホールで8席が設置されています。それ自体は良いのですが、西宮市内在住の車いす利用者の方から私のもとへ寄せられたご意見によりますと、中ホールについてはその車いすスペースがホールの最後尾に設けられており、前方の席へは自力で行けない構造になっているそうです。そのため、その車いす利用者の方は、芸文センター及び県に対して、ホールの前方にも車いすスペースを設けるとともに、エレベーターの設置を要望されたそうであり、このようなご意見を受けて、芸術文化課と芸文センターでは、これまで対応を検討されてきたと聞いております。

せっかくの素晴らしい施設でありますから、是非ともセンター内全体のバリアフリーを実現し、すべての方々にこの芸文センターを十分にご利用いただけるよう、県として積極的に取り組んで頂きたいと考えます。

そこで、車いす向けエレベーター設置等へ向けたこれまでの検討状況と、今後の予定について、お伺いします。

 

 

2 (公財)兵庫県芸術文化協会の収入確保策等の強化について

質問の第2は、「(公財)兵庫県芸術文化協会の収入確保策等の強化」についてです。

先ほどお尋ねした芸文センターの指定管理者である(公財)兵庫県芸術文化協会は、芸文センターのほか、ピッコロシアターや県立美術館王子分館、県民会館などの運営業務を担っています。先日当局より示された、第2次行革プランに係る平成25年度実施計画によれば、公益財団法人化のメリットを生かしながら、スポンサー事業の拡充、企業協賛金、個人寄附の獲得を進めるなど、同協会の収入確保対策等を強化するとされています。

この点、芸文センターにおいては、大中小の各ホールのネーミングライツで年間5,250万円の収入があります。また、芸文センターの賛助会員として年会費が300万円のゴールド会員が1社、100万円のシルバー会員として1社、その他1口5万円の会員が19社42口あると聞いております。

その一方で、平成25年度当初予算案で見ると、芸文センターの運営費と交響楽団運営費として約15億2千万円が計上されています。これまでの予算特別委員会や決算特別委員会でも、度々この運営費について取り上げられていますが、私は「芸術・文化振興には一定の費用がかかる」ことについて、一定の理解をしている方だと思います。ただ、積極的な収入確保対策を進めることにより、結果的に県の財政負担の軽減につながるのであれば、非常にありがたいことだと思います。

そこで、芸術文化センターにおける賛助会員の更なる確保に努めるのみならず、(公財)兵庫県芸術文化協会が管理する他の芸術文化施設においても、企業・団体等からの協賛金の確保など、いわゆる企業メセナの積極的な活用を通じて、同協会の収入確保が図られるよう、県として取り組んでいくべきだと考えますが、当局のご所見をお伺いします。

 

 

3 県広報分野におけるはばタンの積極的活用について

質問の第3は、「県広報分野におけるはばタンの積極的活用」についてです。

我が県が誇るマスコット「はばタン」について、もっと人気者になって欲しい!もっと活用するべきだ!というスタンスで質問をさせていただきたいと思います。

私は、平成15年にはばタンが誕生して、初めて西宮のイベントで出会った時から結構ファンでした。しかしその後、あまりお目にかかることがなく、時々各地のイベントに出現したっていう姿を紙面などで発見して、「あっ、はばタン。頑張っているなあ」とうれしく思っていましたが、時々、市民・県民から「はばタングッズってもらえないの?どこで売っているの?」と聞かれて、答えに窮することがありました。「そうなんですよ!私も欲しいんですよ!」としか答えられず、県議会議員になってもなかなかグッズが増えない今日この頃であるわけです。

さて、そうこうしているうちに、ここ10年ぐらいの間に、各地でご当地の「ゆるキャラ」がたくさん誕生しました。近年の「ゆるキャラ」ブームの火付け役として最初に有名になったのは彦根城の「ひこにゃん」ではないでしょうか。

「ひこにゃん」は2006年に「国宝・彦根城築城400年祭」のキャンペーンやグッズ等で登場しました。テレビや新聞の露出が増えて一気に人気が爆発しました。同時にブログを活用して「ひこにゃん」遠征の模様や、彦根城での出演日程などを発信することでご当地への来場も増えました。また商標の無償使用を認めることで伝統工芸品までを含み、グッズ販売が広くなされてきました。経済波及効果は約338億円と言われており、現在でも全国的に人気を博しています。

そして、最近特に勢いがあるのは熊本県のキャラクター「くまモン」。「くまモン」が生まれた背景は2011年の九州新幹線の開通でした。それに合わせて、熊本県への観光誘致を目指すために2008年から動き出した「KANSAI戦略」がその始まりでした。コミカルかつ軽快な動きでPR活動をすることもあれば、大阪を中心とする観光地を中心に神出鬼没な行動を行う場合もあり、またブログ・Twitter・Facebookなどのネットやラジオなどのメディアを活用したPRが功を奏し、全国的な人気者となっています。「くまモン」は「ゆるキャラグランプリ2011」でも1位を獲得し、グッズ売り上げは昨年で293億円以上と報道されています。こちらもキャラクターの使用を無料で許可しています。

一方、はばタンはこの「ゆるキャラグランプリ2012」で865体中208位。グッズ販売も細々とやっているような状況です。「キャラクターは設定が命」と、ゆるキャラ事情に詳しい専門家は言います。マスコットキャラクターを売り出すこと自体が県の事業となるのは本末転倒ですが、例えば「はばタンが常時いる拠点を設ける」など、より積極的にはばタンを活用した効果的な広報、PRを進めることにより兵庫県のイメージアップが期待できますし、ひいては本県を訪れる観光客の増加にもつながるのではないかと考えます。

そこで、今後、本県の広報・PRに取り組む中で、はばタンの積極的活用についてどう取り組んでいくのか、あわせて、はばタングッズがより広がっていくような取組を進め、はばタンの、ひいては本県自体の知名度向上につなげていくべきと考えますが、当局のご所見をお伺いします。

 

 

4 自転車の交通安全対策について

最後に、「自転車の交通安全対策」について、2点質問します。

 

(1) 県下における自転車運転免許証等制度の取組の現状について

まず、「県下における自転車運転免許証等制度の取組の現状」についてです。

ご承知のように、ここ数年、車との接触事故や自転車同士の事故、自転車対歩行者の事故など、毎年8千件前後もの自転車に関する事故が発生しています。

私は今回の予算特別委員会で、自転車安全運転の啓蒙や、交通事故の取り締まり、自転車専用道の整備など、自転車に関係する部局の「企画県民部」、「公安委員会」、「県土整備部」を担当することになっていますので、各部局の審査を通じて、この自転車問題について横断的に取り組んで参りたいと考えています。

さて、企画県民部 交通安全室としては「自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律」等に基づいて交通安全対策を講じておられ、来年度、交通安全対策推進費として約1,700万円を計上されておられます。

予算の額の多寡というよりも、自転車交通安全意識の啓発と教育を実質的に行っている市町への支援、協働の働きかけなどがあると思いますが、近年、県下のいくつかの市町では、増加する自転車関連事故の現状を踏まえ、子供や高齢者等を対象に、参加・体験・実践型の自転車教室を開催し、その受講者に自転車免許証を交付する「自転車運転免許証等制度」に取り組んでおられるようです。

そこでまず、これまでの県下各市町における取組内容や実績について、お尋ねします。

 

(2) 自転車運転免許証等制度の更なる普及促進について

次に、「自転車運転免許証等制度の更なる普及促進」についてです。

本県においては、尊い人命を交通事故から守るため、ひょうご交通安全憲章の理念に基づき、県民の参画と協働のもとに交通事故のない「元気で安全・安心な兵庫づくり」を目的として、「ストップ・ザ・交通事故」県民運動に取り組んでいます。

そこで、この「自転車運転免許証等制度」についても、この県民運動の推進に取り組む中で、より一層の県下への普及促進、とりわけ自転車に関する事故が多い都市部、特に事故の多い阪神間での普及をもっと図るべきと考えますが、当局のご所見をお伺いします。

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