小池ひろのり議員が質問(予算審査・県土整備部)

予算特別委員会質問(県土整備部)

平成26年3月11日(火)

1 三宮駅周辺の再開発推進について

(1)三宮駅周辺の課題について

 近年実施しているJR博多・金沢・京都駅の改築は、都市の新たな魅力づくりと大いに関係しています。また、2011年春の大阪駅改築では、周辺の再開発と合わさり、大いに賑わいを取り戻し、大変身を遂げています。

同じく大阪阿倍野地区の再開発でも、先週オープンした日本一の高層ビルとなった“あべのハルカス”を中心に、街の魅力アップで経済効果は絶大になると評価されています。

私達、兵庫県民は、京都・大阪に次ぎ、今度は、三宮駅と胸を膨らませ、隣接広場を合わせた総合的な再開発が、元気な神戸を取り戻す起爆剤になることを期待するものです。

三宮駅周辺は、JR・阪急・阪神・市営地下鉄・ポートライナー・路線バス等の交通結節点で、鉄道だけで1日延べ65万人の乗降客が利用しており、交通拠点の要となっています。そこで、観光・ビジネスの中心地域である三宮駅周辺の再開発に大いに期待するものですが、県として三宮駅周辺における現在の課題と再開発の必要性をどのように認識しておられるのか所見をお伺いします。

 

(2)今後の県の取組について

現在、阪神・淡路大震災の復興から取り残されているJR三ノ宮駅と阪急三宮駅を中心とし、周辺を含めた再開発は、まちづくりや観光の視点からも極めて重要なことであります。特に、この玄関口・三宮は、未来の神戸の顔で、兵庫県の顔としても重要な役割を果たす拠点として、将来像を見据えた幅広い観点からの取り組みが必要だと考えます。

そこで、県と神戸市が協調し、JR西日本・阪急と連携した取り組みが必要と思われますが、県としてどのように取り組んでいこうとしておられるのか、ご所見をお尋ねします。

 

2 自転車道の整備による生活道路や通学路の安全確保について

自転車道の整備を訴えたところ、北播磨・加古川・姫路~明石間のサイクリング道路の回答が返って来ました。

自転車好きの私にとっては、サイクリング道路の充実は大変嬉しいことです。しかし、ここでは都市部の通勤・通学・ショッピング等、都市機能の集約としての自転車生活圏を支える地域づくり・まちづくりの観点から、安全に自転車を利用しやすい道路ネットワークの整備を訴えるものです。

ここ10年で、自転車の事故が、4.5倍に増加し、自転車と歩行者の接触事故は8倍に急増していると聞きます。この数値だけを見ても、生活道路や通学路の安全確保が喫緊の課題であると考えます。

昭和45年、今から44年前に自転車道整備法が制定されています。皆さんもご存知のように、この法の骨子は「交通事故を考慮して、自転車道を整備しなくてはならない」となっています。実に44年前に施行された法律が、未だに遵守されているとは、とても言えない現状です。

更に、道路交通法では、本来自転車は車道を走るべきとなっていますが、車との接触事故を考慮して、これまで走行場所を主に歩道上に整備してきました。その結果、昨今の歩行者との接触事故が急増していると言えます。これは、自転車道整備の遅れが原因であることは明白です。

化石燃料を使いたいだけ使う時代は終わりました。兵庫県が、通勤・通学・ショッピングを自動車から自転車へのシフトを誘導し、安全に自転車が利用出来る街づくりの施策を率先して遂行していくべき“時”であると考えます。

地球温暖化の最大の原因であるCO2の問題でも、産業部門では京都議定書の基準年数値から13.1%減っていますが、逆に運輸部門では5.9%増え、特に自家用車は28.8%と大幅に増えています。自転車の奨励はCO2の削減でも大きな成果を上げることは間違いありません。また、自転車は心肺機能を高め、心身共に健康づくりに役立ち、排気ガス・騒音も出さず、環境に優しく、交通渋滞もありません。通勤以外でも、休日に親子で安全に自転車に乗れる環境になれば、親子関係に素晴らしい影響を与えるものと確信しています。

パリでは、道路の真ん中に対面通行出来る自転車道が整備され、美術館・博物館巡りが出来ます。コペンハーゲンでは、自転車通勤者が5割になることを目指し、街づくり政策が進められています。

私は、兵庫県の中心地である神戸を、是非自転車に優しい街にして頂きたいと願っています。先ほど述べましたように、政令指定都市であるからと言って,全て神戸にお任せではいけません。

先進国の大都市の多くが、幹線道路には自転車道を併設し、中心地には観光客や住民の為に、ディポジット制で乗り捨て自由の貸自転車と自転車ステーションを設け、自転車での観光地巡りや、身軽な自転車移動を奨励しています。今や先進国だけでなく、発展途上国の観光地にまで自転車利用が広がっているのを、世界の常識として理解すれば、兵庫県が自転車奨励の街づくり政策を積極的に推進すべき“時”であると考えます。

まちづくりの施策の中に自転車道の整備を位置付け、マナー向上への啓発を行うと同時に、歩道と自転車道の分離した整備を積極的に取り組むことが必要であると考えます。都市中心部の自転車道の整備による生活道路や通学路の安全確保を推進し、自転車を奨励する兵庫県になって頂きたいと考えますが、当局の基本的な考え方をお尋ねします。

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