越田 謙治郎議員が質問(農政環境部)を実施

決算特別委員会部局審査(農政環境部)

質 問 者   越田 謙治郎 委員(ひょうご県民連合)

 

1 大阪府豊能町・能勢町のダイオキシン問題について

本年2月、大阪府豊能町・能勢町のごみ焼却施設「豊能郡美化センター」の解体に伴い排出された、本来「一般廃棄物」として処理するべき、ダイオキシン類を含む焼却灰、ばいじん等が「産業廃棄物」として、神戸市西区神出町にある産業廃棄物最終処分場で違法に埋立処分していたことが、本年7月に明らかになりました。当然のことながら、神戸市からの抗議をうけ、豊能郡環境施設組合では、掘り起こした廃棄物を持ち帰り、川西市の住宅街に近い、豊能町内の山林に仮置きしようとしましたが、地域住民の反対により断念。結局、同町内に2ヵ月の予定で仮置きをしております。

9月には町長選挙が行われ、新しい町長が誕生するなど状況が大きく変わりましたので、さすがに同じようなことはないとは思いますが、環境問題は「川上」が適切に処理をしなければ「川下」に大きな不安を与えるわけです。兵庫県として、地元阪神北県民局を中心にご対応をいただいたとはお聞きしておりますが、あらためて県としてこの問題への対応をお聞かせ願います。あわせて、県には大阪府に対して豊能町能勢町へ助言や支援を行うよう要請するという役割を担っていただきたいと考えていますので、今後の県としての取り組みをお伺いします。

 

 

2 ナラ枯れ対策について

私の地元である川西市には日本一の里山と言われる黒川地域があります。近年、なかなか人の手が入らなくなったとはいえ、それでも地元や多くのボランティアの皆さんのお力で何とか維持ができています。また、川西市・猪名川町を含む阪神北地域は「里山」を一つの大きな柱に、「北摂里山博物館構想」を掲げて地域創生に取り組もうとしています。

しかしながら、その里山において、近年「ナラ枯れ」が発生し、大きな問題となっています。また、これは阪神北地域だけの問題ではなく、県下で広がっています。

県も対策を打っておりますが、被害は拡大しています。ナラ枯れの性質上、対策が遅れれば遅れるほど、被害は拡大し、取り返しのつかないことになると危惧しています。

そこで、昨年のナラ枯れに関する被害の状況、県の取り組みをお示しください。

また、現在の調査方法は、県が市町と連携して行っていると聞いていますが、地上からの目視による調査のため、必ずしもその現状を十分に把握できていない可能性もあります。

県として、ヘリコプターを使用するなど広域的な調査が必要ではないかと考えますが、見解を求めます。

 

 

3 再生可能エネルギーについて

(1)普及に関する課題について

兵庫県が策定した「ひょうご100万キロワット創出プラン」は、当初見込みを大きく上回るスピードで平成27年9月に目標を達成しました。

私も、再生可能エネルギーを普及させていくという方針には異論もありません。ただ、同時に今回の再生可能エネルギー普及において現れた課題を解決することも必要だと考えます。

この数年の再生可能エネルギー普及における問題は、いうまでもなく、その普及のほとんどが太陽光発電であるということです。

私たちが、過去のエネルギー問題で反省するべきは、特定のエネルギーに依存することへのリスクの高さでした。したがって、いかに多様なチャンネルをもつのかということが必要なのです。しかし、そもそも再生可能エネルギーの導入目標が、100万キロワットのうちの大部分が太陽光発電であり、そのことを見直さなければならないと考えています。

そこで、井戸知事も今年2月、第331回定例会の中で、「県内の排出削減目標や再生可能エネルギー導入目標の再設定を行います」と述べられております。しかし、従来と同じ発想で計画を立てたのであれば、同じような結果になると考えます。太陽光発電以外の電源を導入することは、太陽光発電に比べ様々な制約があるとは思いますが、より多様なエネルギーの普及を目指すべきだと考えます。県として現在の取り組みをどう評価したのか?次期計画の方針と合わせ、見解をお伺いします。

 

(2)太陽光発電と環境との両立について

太陽光発電の設置に関しては、多くの地域で周辺とのトラブルが発生しています。中には、森林法等による制限はあるものの、あくまでその範囲での縛りでしかありません。それどころか、それをクリアすると、あたかも県が開発のお墨付きを与えたような印象を与えるケースもあります。

そこで、県として再生可能エネルギーの普及に関しても、環境への配慮を義務付けるなどの取り組みが必要だと考えます。たとえば、環境影響評価に関する条例に一定規模以上の太陽光発電を追加するなどの、太陽光発電と環境が両立するための、取り組みが必要だと考えますが、所見を伺います。

また、急激な普及により、2040年度には80万トンの太陽光発電設備の廃棄物が出てくると言われています。環境省では「太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドライン」を策定していますが、県として、今後どのように取り組んでいくのか、あわせて見解を求めます。

4 IWC2016を契機とした酒米の生産振興について

昨年度、農政環境部の大きな取り組みは、「農林水産ビジョン2025」の策定にくわえ、「瀬戸内海環境保全特別措置法改正法成立のための取り組み」(環境部部門)、さらには昨年7月のミラノ博への出展とそれを契機にしたIWC2016「SAKE部門」の兵庫開催誘致だったのではないでしょうか?

私も農政環境常任委員会の委員長として西宮市で開催されたウエルカムパーティーに参加をさせていただきました。 兵庫県からトロフィー酒が選ばれなかったのが残念だという評価もありますが、大切なのは、日本酒の消費を伸ばすことにより、酒米である山田錦の生産を増やしていくということです。

また、同時に山田錦というブランドを維持するためには、常に品質を高め、維持する取り組みが必要です。そこで、IWC2016「SAKE部門」兵庫開催を契機に、県の酒米の生産振興をどのように進めようとしているのか、県の所見をお伺いします。

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