上野 英一議員が質問(予算審査・病院局)

平成30年度予算特別委員会<病院局> 質問原稿

質問日:平成30年3月7日
質問者:上野 英一 委員

 

1 中・西播磨圏域における1・2次、3次救急医療体制の連携強化について

病院局では、より良質な医療の提供、とりわけ3次救急・政策医療のために診療機能の高度化やICT化の推進、県立病院の建替整備等、着実に事業を進め、また、自立した経営の確保にも努められています。

そのような中、県立はりま姫路総合医療センター(仮称)の建替整備が、平成34年上期供用開始予定で進められています。

私は新病院の持つ機能の中でも、中・西播磨全域における医療行政全般にわたる住民に対する安心度を高めることに期待をするところです。この地域は、人口10万人に対する医師数が中播磨で212.1人、西播磨で163.5人であり、全国平均から中播磨で39.6人、西播磨で88.2人少ない状況です。マグネットホスピタルとしての役割を大いに期待します。

この地域には、公立神崎総合病院、公立宍粟総合病院、たつの市民病院、赤穂市民病院、相生市民病院の自治体病院がありますが、どちらも医師・看護師不足であり、経営においても多額の一般財源をつぎ込んで住民に安心を与えているのです。

さて話は変わりますが、先日、日曜日の夕刻に知人から電話がありました。「親父が脳疾患で救急車に乗っているのだが受け入れ病院が見つからない。最終的には姫路循環器病センターに受け入れてはいただくが、何とかならないか。」ということでした。神崎郡内の多くの病院では日曜日ということで、当直医のみで脳の専門医がいないので対応できないとのことでした。結果無理を言って、神崎総合病院でとりあえず診察をしていただくようにお願いをしたところ、酸素吸入と点滴で症状は落ち着きそのまま入院、一安心となりました。

その患者さんはこれまでも何回か脳梗塞等を繰り返されていましたので、そのような処置で充分であったのだと思います。しかし、当直医の先生は専門外であるということと同時に、いったん受け入れた場合に手に負えずに転送するときの受け入れ先の確保等で、多くの不安があったのではないかと思います。1・2次、3次救急病院の役割分担はできているはずだと思いますが、当直医をはじめ一人一人の先生方の認識によるところが大きいのではと考えます。3次救急を担うはりま姫路総合医療センター(仮称)が中心となって、中・西播磨の1・2次、3次救急医療体制の連携強化を進めるための方策について伺います。

2 県立大学及び獨協学園の教育・研究部門の整備状況について

現在進められている、県立はりま姫路総合医療センター(仮称)の整備にあたっては、兵庫県立大学と獨協学園の教育・研究部門を一括で整備されることとなっています。獨協学園については、医療系の大学院や研究室等を備えた医療系高等教育・研究機関として、県立大学については、先端医工学研究センターにおける企業等との共同研究拠点「医産学連携拠点」として整備されるものです。

この取組みは、病院局、大学課、私立大学、そして姫路市と県とが連携した画期的な取組みだと考えます。新病院とともに関連施設についても平成34年度上期の開設予定であり、詳細については、あるいは役割については、それぞれに担当・専門部署があり、これからだと思います。しかしながら、「知と文化・産業の交流拠点」というコンセプトに相応しいものとするため、一括整備を行う大きな意義と目的については、それぞれに共通認識をもって進めていかなければならないと考えますが、所見を伺います。

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