石井 秀武議員が質問(県土整備部)を実施

日 時:平成30年10月17日(水)
質問者:石井 秀武 委員

1 サイクルツーリズムの推進による淡路地域の活性化について

私は自転車・サイクルツーリズムの活用により、ロードレース・自転車が地域活性化につながることから、例えば、ホビーレーサー向けのサイクルイベントである淡路島ロングライド150を開催してきた実績を持つ、淡路地域でのツアー・オブ・ジャパンの誘致や独自のサイクルイベントとして、ツール・ド・淡路の開催など、サイクルイベントの実施を提案してきました。

今年6月には、政府もサイクリング外国人観光客の誘致に向け、国際水準の自転車道整備を後押しするため、サイクルツーリズムの推進による観光立国の実現を目標の一つとした、自転車の活用の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本計画である「自転車活用推進計画」を閣議決定するなど、観光面の取り組みを進めようとしています。また、計画の中では、自治体などが管理している各地の自転車道から、2020年度末までに先進的なサイクリング環境の整備を目指すモデルルートを40ルート選定し、走行環境整備や受入環境整備等が整えば、世界に誇る自転車道として認定する方針となっているようです。

県では「歩行者・自転車分離大作戦」により歩道・路肩のカラー舗装化等歩行者と自転車の分離について取り組みを進められており、自転車道は、歩行者・自転車の安全対策としての整備が基本であることは認識しておりますが、瀬戸内の島々を結ぶ「しまなみ海道サイクリングロード」では、宿泊施設や標識等の整備により、国内外から人気を得ている事例もあります。国の新たな動きにあわせて積極的な展開を検討してはどうかと考えます。

そこで、淡路島内のサイクルツーリズムの推進に向けた走行環境整備についてどのように考えておられるのか、また、国交省が国営明石海峡公園淡路地区内にリゾート整備を進めようとされているようですが、サイクリング拠点としての要素も国に働きかけるなどできないのか、お伺いします。

 

2 明石港東外港(ひがしがいこう)地区の再開発について

明石市では、明石駅前南地区再開発事業などの活性化に向けた取り組みが行われ、これを機に、県では、明石市中心市街地の南の拠点と位置づけられている明石港周辺のあり方や東外港地区に望まれる将来像を踏まえ、明石港東外港地区公共ふ頭などの再開発計画を取りまとめるため、有識者や地元代表などで構成する「明石港東外港(ひがしがいこう)地区再開発計画検討委員会」を設置し、検討を行ってこられました。

パブリック・コメントによる県民の意見も踏まえながら、今年3月に公表された再開発計画には、中心市街地の南の拠点を形成し、回遊性を高めることにより、中心市街地のさらなる「にぎわい創出」を図ることとしており、土地利用の例としては、明石港の新たなシンボルとなる賑わいゾーンを計画地中央部に配置するほか、南側には明石海峡を望むウォーターフロントゾーン、西側にはみなとを活かしたウォーターフロントゾーン等を配置するなど、県民アイデアの募集結果も踏まえながら取りまとめられています。

そこで、来年度以降に事業者の公募を行い、具体的に事業を進めて行かれることになると思いますが、再開発計画が当初の予定どおり進んでいるのかお伺いします。

 

 3 神戸西部地域の交通確保について

神戸西部地域の交通を確保するために、昭和41年11月に都市計画決定され、整備が進められている明石市域の江井ヶ島松陰新田線及び、昭和45年12月に都市計画決定された神戸市域の玉津大久保線についてお伺いします。

臨海部においては、東西方向の国道2号を中心とした基幹道路が、物流交通と生活交通が混在するなどの影響により、需要が大きく慢性的な渋滞が発生しているといった現状があります。そのため、神戸市と明石市にまたがるこの路線の整備は、地域の東西交通を補強し、国道2号等の渋滞緩和による県民生活の利便性・安全性の向上を図るためにも、早期の全線供用が求められております。

しかしながら、明石市側では市で予算を確保し、着実に整備に向けて事業が進められているようですが、神戸市側では未だに整備について検討段階であり、事業が進んでいない状況にあると聞いています。

本事業に関係する神戸市と明石市では、玉津・大久保地域間道路連絡調整会議を年2回実施し、今年度も6月に連絡会議を開催して情報共有等を図っているようですが、両市の間での調整だけでは、早期の供用に向けた整備は難しいのではないでしょうか。

私は平成28年9月定例会でも質問しましたが、県として、広域的な交通政策の観点から積極的に神戸市と明石市との事業実施に向けた調整を図る必要があるのではないかと考えています。

そこで、現状の事業の進捗状況と、これまで県として事業が円滑に進むようどのように取り組まれてきたのか、ご所見をお伺いします。

 

4 明石公園のあり方について

(1)明石城築城400周年に向けた魅力向上について

都市公園は、都市環境の改善、自然環境の保全、良好な景観形成、都市防災など都市環境の向上に対して寄与すること、また、その利用によりレクリエーション、文化活動、地域活動、子育てや健康づくりの場となる利用効果があり、豊かな生活を実現する上で必要不可欠なものとなっています。

兵庫県では15公園の県立都市公園を供用しており、その面積は約1,135haと都道府県立都市公園では全国3位となります。ゆたかな暮らしを支える公園づくりにより、県立都市公園が県民共有の資産として、より一層効果を発現するよう取り組んで行く必要があると考えております。

特に明石公園では、今年、県立公園開園100周年、来年には明石城築城400周年という大きな節目を迎えており、都市近郊で駅前の立地ということもあり、平成 28年度の利用者数は約250万人と県立都市公園の中では最も利用者数が多い都市公園ではありますが、近年の利用者数は伸び悩んでおり、地域の活性化につなげていくためにも、イベント等による更なる知名度向上を図るなど、利用者向上に向けた積極的な取り組みが必要ではないでしょうか。

そこで、これまでも明石城を中心とした魅力向上として、「日本さくら名所100選」にも選ばれた約千本ある桜の樹勢回復や堀の水質改善などさまざまな取り組みを行っておられますが、これまで利用者増に効果のあった取り組みとしてどのようなものがあるのか、また地元明石市との連携状況についても、あわせてお伺いします。

 

(2)抜本的な見直しによるあり方検討について

平成28年度に策定した「兵庫県立都市公園の整備・管理運営基本計画」においても、明石城築城400年を契機としたイベント、中長期の公園のあり方検討により活性化を図ることとなっています。

明石公園は文化財保護法に基づく史跡の指定を受けている城跡に加え、スポーツ施設、さらに県立図書館があり、また、史跡の保存に伴う空間的な制約があるなど、公園全体のあり方を検討するには非常に難しい問題があることは認識しております。そうした中で、地域に活力をもたらすため、明石市や明石観光協会等と連携して行う「明石城築城400周年記念事業」に向けたホームページやPR動画等の作成や県民提案事業の募集など、知名度向上や明石城を核とした地域振興の取り組みが行われていますが、明石城築城400年という大きな節目を捉えて、抜本的な見直しが必要ではないかと考えております。

そこで、明石公園の魅力向上に向けたあり方について、従来どおり、明石公園が今後、史跡と多様な施設とが共存する都市公園としてどのようにあるべきかだけではなく、明石市立図書館の旧本館跡地の利活用や、例えば、老朽化が進み今後大規模改修が必要なスポーツ施設などは別の場所に移し、史跡を活用した公園の魅力向上に特化するなど、これまでにない視点も含めて、より踏み込んだ検討が必要ではないかと考えますが、ご所見をお伺いします。

 

5 新西宮ヨットハーバーの災害対策について

近年、異常気象等の影響による自然災害が頻繁に発生しており、特に、今年9月の台風21号では、兵庫県においても、高潮の影響により南芦屋浜地区の護岸近くの住宅が浸水したり、西宮浜では高潮でボートが道路に打ち上げられるなどの被害が発生しました。

新西宮ヨットハーバーにおいても被害が発生しており、ヨットハーバーの被災が直接の原因ではありませんが、9月15日に24年ぶりに新西宮ヨットハーバーで開催予定であった西宮市の花火大会が11月に延期されるなどの影響が出ています。

そこで、新西宮ヨットハーバーについて、これまで高潮の影響なども含めた災害への対策をどのように進められてきたのか、また、今回の台風21号による被災の影響は周辺施設と比べて大きくなかったと聞いておりますが、その復旧状況についてもあわせてお伺いします。

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