黒田 一美議員が質問(県土整備部)を実施

平成31年 平成30年度決算特別委員会(県土整備部)

日 時:令和元年10月15日(火)

質問者:黒田 一美 委員

 

1 迅速な災害対応のための体制について

近年、台風や大雨、地震などの自然災害が毎年のように発生しております。(先週末も大型の台風19号が近づき、大雨や強風による被害が発生しました。)

昨年も、近畿圏では6月に大阪府北部地震、7月には西日本豪雨など、大きな影響を及ぼしております。

もちろん、災害時の対応は防災部局が中心となって対応することになりますが、道路や河川、橋梁などの被害については、県土整備部の職員が各市町における被害状況等の情報収集をはじめ、県が管理するインフラ等についての被害状況の調査が必要となるなど、通常の業務に加えて災害に関する対応に追われることとなります。

また、例えば台風が過ぎ去り影響がなくなったとしても、その後の復旧作業が必要であり、長期にわたる場合もあります。また、被害の状況によっては市町で対応できない場合も考えられ、市町からの派遣要請による職員の一時的な派遣が必要な場合もあるのではないでしょうか。

昨年、県内でも大きな被害のあった西日本豪雨では、停電等も発生し、非常に大変でありました。先日の台風15号による千葉県の被害でも、強風の影響により大規模な停電が発生し、復旧が長期にわたっており、県内市町からの派遣要請により職員の派遣を行っております。そのため、今後も土木職の確保は必要でありますが、まずは、災害時においてもしっかり対応ができるように取り組む必要があると考えます。

そこで、これからも災害は頻発すると考えられることから、災害時においても、また、その後の復旧にも十分対応できる体制になっているのかという観点から、迅速な災害対応のための体制づくりについて、ご所見をお伺いします。

 

2 福田川支流の小川フィールド流域の開発に伴う河川環境の保全について

福田川は神戸市須磨区白川台を源流に垂水区平磯で大阪湾に注ぐ2級河川であり、その法定河川延長は7,410mで、自然が残る都市近郊の河川です。

この福田川では、災害の発生を防止し、地域住民が安全・安心に生活できる環境を確保する目的で、都市基盤河川改修事業が行われてきましたが、その整備にあたっては、都市住民にとって身近で貴重な自然環境の場となるよう生態系の再生を図る必要があることから、私は過去に環境に配慮した工法を取り入れることにより、魚や鳥等の生物が生息できるよう提言しました。その結果、工法の見直しがなされ、昭和45年に治水を目的とした一次改修で両岸がコンクリートで固められ、川面にも降りられない、人から隔離された川から、今では豊かな自然と多様な生物が住む河川となっています。

その福田川の支流である小川は須磨区多井畑を源流に、垂水区名谷町で本流の福田川と合流しています。この流域は特に自然が多く残り、住宅開発のエアポケットのようになり、まさに里山そのものです。サワガニ、カワムツ、ニホンミツバチの群生、蝶ではアサキマダラや絶滅危惧種とされているツマグロキチョウなど、多様な生物の生息地となっており、平成27年2月定例会では、地域住民によるふるさとの自然保護活動について質問を行い、知事から「小川フィールド」が都市近郊において貴重な自然が残るエリアとの見解を得ました。

この度、この小川流域において民間企業が土地を取得し、開発が計画されようとしています。また、開発にあたり、川の付け替えも検討されている等の話も聞いています。

そこで、貴重な都市近郊の自然環境を有する「小川フィールド」について、その自然を残し、生かすための計画を進めていただきたいと思いますが、開発に伴う河川環境の保全について河川管理者としての県の考えをお伺いします。

 

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