向山 好一議員が質疑を実施

質疑日:令和2年2月18日(火)

質問者:向山 好一 議員

質問方式:一括方式

 

 

1 地域産業の活性化について

まず、地域産業の活性化に関連して質問致します。

今回の補正予算で地域産業の活性化策として、雪不足対策等で約5億7千万円計上しています。そのこと自体には地域経済の活性化に寄与することに期待しますが、緊急性を要する補正予算という観点から申せば、現在新型コロナウイルスの感染拡大が大きな社会問題となり県民の多くの方が不安を抱えており、その産業への影響として、自動車業界や電気機器業界等で中国本土での工場生産停止によって部品が調達できずサプライチェーンが崩れていると聞いています。また、観光分野では海外・国内両方とも大打撃を受けています。

知事は、先週金曜日に国の緊急対応策の決定を踏まえて、運転資金等の有利な融資制度を設けるなど中小企業への緊急支援策を発表しました。

果たしてこれで十分な効果が発揮できるのか釈然としません。新型コロナウイルスに対する県民の皆様の心配や不安は先の見えないことと現状どうなっているのかよく分からないという点にあるのではないでしょうか。

そこで、県下の産業への影響など現状をどう捉えておられるのか、また今後さらに深刻化すれば更なる対策が必要なのか所見を伺います。

 

 

2 雪不足対策支援事業について

2点目は、雪不足対策支援事業について伺います。

今回、スキー場の降雪・造雪設備導入費用の補助、ホテル・旅館の宿泊割引への支援等の予算として1億6,700万円を計上しています。今冬の雪不足によって県下のスキー場が大打撃を受け出来得る支援を行うべきだとは思いますが、一方で近年の温暖化を考えれば今年の雪不足は一過性のものとは到底思えません。

また、日本のスキー・スノボ人口は例えばレジャー白書での統計資料ではピーク時の1,800万人と比較すると最近は500万人程度、1/3以下にまで減少しています。

このことを考えれば、今回の対策に加えて抜本的対策、つまり降雪に頼るスキー場からOFFシーズンにもお客さんが訪れる通年型のスノーリゾートへの脱皮を図る政策誘導が必要ではないでしょうか。その代表例として、グラススキーの普及促進、キャンプ場としての活用、最近流行りのトレッキングの開発など貴重な自然資源を町ぐるみで活用する新たな振興策が必要と考えます。

一方で、スキーシーズンにしっかりとスキー・スノボ客を確保することも重要です。今回の取組みを起爆剤に来シーズン以降も誘客が促進されることを期待します。以上のような視点を踏まえ、県内のスキー場への誘客をどのように図っていこうとしているのか所見を伺います。

 

 

3 人と自然の博物館「コレクショナリウム」新築事業について

3点目は人と自然の博物館「コレクショナリウム」新築事業について伺います。

わが会派は以前より「箱物に頼る行政」には慎重な態度を堅持しています。それは、建築費に膨大な資金が投入されるだけでなく長期間にわたってその施設の維持・管理・運営に多額な経費が発生することから、トータル的な費用対効果を綿密に検討したうえで意思決定をしないと将来世代に大きな負担を強いるからであります。

この「コレクショナリウム」建築に9億4千万円の予算を計上していますが、主たる目的は、寄贈や収集で集まった標本や資料が現存の収蔵庫では手狭となったため、新たに収蔵スペースを確保し、かつ収蔵品の展示も行うということですが、そのために9億4千万円もの大金を投入するべきなのか疑問を抱きます。現状の収蔵庫の改築で対応できるのではないでしょうか。

この事業を投入資金に見合ったものにするためには、展示ギャラリーや標本制作室の併設だけでなく、「人と自然の博物館」本館にはない機能を加えて体験型の新たな地域交流拠点とすべきではないでしょうか。

ご見解をお伺いします。

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