黒田 一美議員が質問(予算審査・教育委員会)

質問日:令和3年3月15日(月)

質問者:黒田 一美 委員

 

1 阪神地区における特別支援学校の充実について

阪神地区には現在、県立芦屋特別支援学校と県立こやの里特別支援学校、阪神特別支援学校がありますが、児童・生徒数が増加し、狭隘化が課題となっており、新しく阪神北地域新設特別支援学校(仮称)と阪神南地域新設特別支援学校(仮称)を令和4年から6年にかけて開校することを計画しています。

兵庫県特別支援教育第3次計画策定時の推計では、知的障がい児童生徒数が平成30年度4,531人に対し、令和5年度は5,040人と今後も増加が続くことが明らかになりました。

特別支援教育の充実は大切であり、学びの環境を整えることが重要です。

そこで、阪神地区における特別支援学校の充実について、どのように考えているか、当局の所見をお伺いします。

 

2 新設する阪神南地域新設特別支援学校(仮称)について

(1)県立こばと聴覚特別支援学校の一体的整備について

阪神南地区には、現在、県立こばと聴覚特別支援学校があります。

同校は、全国で唯一の1歳から就学前の子どもの早期教育のための学校で、昭和48年、計画決定、昭和50年に開設されました。

1・2歳児の「保育相談部」、3・4・5歳児の「幼稚部」と地域の聴覚支援「聞こえの相談」を行なう相談センター部で構成されています。

令和元年度には、兵庫県で初めて、全国健康づくり推進学校最優秀校に選ばれました。全国86校の応募で最優秀校は6校しかありません。同校の取組みが高く評価されたと言えます。そして、兵庫県としても同校の運営に力を入れてきた成果とも言えるでしょう。

そこで、建物が老朽化しているとのことでありますが、現状のまま独立校として整備せず、新設特別支援学校に聴知併置校として一体化するお考えについて、当局の所見をお伺いします。

 

(2)新設する聴知併置の特別支援学校について

阪神南地域に新設される特別支援学校の設置学部は、知的障がいが小・中学部、高等部、聴覚障がいが1・2歳児の保育相談部、3・4・5歳児の幼稚部で、定員は、知的障がいが240人、聴覚障がいが42人の予定となっています。

聴覚障がいの保育相談部(1・2歳児)、幼稚部(3・4・5歳児)の児童が、現在の県立こばと聴覚支援学校の対象児です。

しっかりと充実した特別支援学校となりますよう心より願っておりますが、保護者や関係者から「こばと聴覚」の名前は広く根付いており、「こばと聴覚の名前がなくなるのはとても残念」との声が強く出ています。

また、校庭にある芝生の小山がとても特徴があり、思い出深く、何とか新しいところでも出来ないかとの意見もあります。

まだ、具体のことはこれからであり、開設準備室が設置され、検討会議等で協議されると思いますが、設置に向け、「こばと聴覚」の保護者や関係者と十分に話し合い、その思いを聞いて、全国の唯一の学校であり、すばらしい実績のある「こばと聴覚」の伝統がしっかり引き継がれるように、例えば、聴覚障がいの部には「こばと聴覚○○部」と、「こばと聴覚」の名前を残すなど、切に願いますが、当局のご所見をお伺いします。

 

3 国際人権法の教育について

私たちの県民一人一人の人権が、国際人権法で守られ、保障されています。もちろん子どもの人権もです。

先の健康福祉部での質問でも述べましたように、自由権規約、社会権規約、子どもの権利条約等々、多くあり主な人権法、条約を日本政府も締約しています。

学校教育の場において、生徒一人一人が身近に起こる人権侵害、人権擁護の事象を世界の人権法との関連で考え、人権は世界の課題であり、人権を通じて世界の一員であると実感できたらいいのではないかと考えます。

特に基本となる「世界人権宣言」の全体像と全文、全内容を教えることが大切です。また、「子どもの権利条約」は子どもに直接関わる人権条約であり、より丁寧に教育する必要があると考えます。当局の所見を伺います。

 

4 国連人権理事会の存在と活動の教育について

未来を担う子ども達が、世界で、国連で、私たち一人一人の人権を守ることが日常的に議論され、活動していることを知ることが大切です。

国連では人権を重視し、人権委員会は、2006年に国連安全保障理事会に並ぶ人権理事会として発展しました。

日本政府も理事となっており、現在5期目で2020年から22年の理事任期中です。

子ども達が、自分達の人権を守り、擁護するために、世界各国が集まり、国連で議論され、活動している人権理事会という重要な組織がある、そのことをしっかり知り、学び、自分達が世界の一員であることを実感し、自分の尊厳を大事にし、人権意識を高めることが大切だと考えます。当局の所見をお伺いします。

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