北上 あきひと議員が質問(公安委員会)を実施

令和2年度決算特別委員会 【公安委員会】

質問日:令和3年10月11日(月)

質問者:北上 あきひと 委員

 

1.違法駐車対策について

違法駐車は、車両の進行妨害になるとともに、歩行者やドライバーの視界不良に繫がり、道路渋滞や交通事故を引き起こす要因となっています。高齢者や車椅子利用者等にとっては、「移動の自由」を阻害し日常生活に悪影響を及ぼす場合もあり得ます。バス事業者からは、バス停近くの駐車違反車両によって、バス停沿いにバス車両を停められない事案が頻発しており、乗降者の安全確保において憂慮すべき事態であると聞き及んでいるところです。

交通事故を防止し、全ての県民にとって円滑で安全な交通環境を確保するために、違法駐車対策は大変に重要であると考えます。

昨年における県内違法駐車の実態、及び違法駐車対策の内容について。お伺いします。

 

2.横断歩道における交通取締りについて

私の地元である川西市・猪名川町では、今年に入って死亡事故が7件発生する等、重大な交通事故が多発しています。歩行者の道路横断中の事故も相次いでおり、本年6月には信号機のない交差点で横断歩道を渡っていた小学生が車両にはねられて重体となる事故が発生しました。

2018年1月、西宮市内において、歩行者妨害をする車両に児童がはねられ死亡する交通事故が発生。これを受けて兵庫県警では、歩行者妨害を無くすために啓発や取締りを強化されてきたと認識するものです。川西警察署においては、信号機のない横断歩道が多い路線を重点路線に指定し、交通指導と取締りを強化することによって、停止率の向上等に一定の成果が上がっていると聞き及んでいます。

本県においては、横断歩道手前で一時停止しない車への対策はどのようになっているでしょうか。重大な交通事故に直結する、横断歩行者等妨害違反などの取り締まり強化策の実態と成果について、県警のご所見をお伺いします。

 

3.交通安全の啓発活動について

警察等の行政機関においては、交通安全の啓発活動や取締りを懸命に行って頂いていると承知をするところであります。

先程、重大な交通事故に直結する、横断歩行者等妨害違反などの交差点関連違反の取締りの強化について申し上げましたが、交通事故を無くして行くためには、県民一人ひとりが、交通ルールを遵守するという強い意識を養わなくてはなりません。

県下の死亡事故では、人対車両による事故が増加中で、速報数ですが9月末では27人が亡くなられており、昨年と比べると10人増加していると聞きます。

これら事故を防止するためには、取締りも重要だと考えますが、ドライバー、歩行者を含め、広く県民に交通ルールとマナーを浸透させ、交通安全の意識を高揚していくことが、極めて大切であると考えます。

そこで、県警察として、人対車両の交通事故を防止するべく取締り以外にどの様な交通安全啓発活動を行っておられるのか、現状の取組内容と成果についてお伺いします。

 

4.犬猫等の拾得状況と課題について

先日、犬猫の里親募集やTNR(野良猫を保護し避妊手術を施し元の場所に戻す)活動を展開する民間団体の代表者と面談しました。この団体は、警察署に拾得物として届けられた犬猫や小鳥等を預かって世話をし、里親探しに取組まれているとのことでありました。所轄警察署が保管を委託しておられますが、全く無償での取組であり、献身的で熱心なその姿勢には、尊敬の念を抱きます。動物愛護の観点から大変に素晴らしい活動であると認識するところであり、その継続と拡充を願うものです。

昨年一年間の県警察で取り扱った犬猫等の拾得状況、及び解決するべき問題点や今後の課題についてお伺いします。

 

5.鉄道施設における安全対策について

近年、駅構内や電車内において殺傷事件が発生し、乗客や鉄道関係者を危険にさらしています。また、不特定多数の人が利用する鉄道施設では、日頃から、痴漢、盗撮、乗客同士のトラブル、酔客による駅員への暴力事案等、様々な事案が発生しており、不安の声を数多お聴きするところです。

鉄道等の公共交通は、県民生活を支える大切なライフラインであり、多くの県民は、鉄道施設を快適・安全に利用できることを願っています。制服の警察官が駅構内や電車の中をパトロールする等、鉄道施設の利用客に見える形で警察官の姿があれば、人々の安心感に寄与すると考えます。事件が起きた時に捜査力を発揮する警察への期待は勿論ありますが、鉄道施設における犯罪を未然に防ぎ、利用客の安全安心を醸成する、そんな警察が求められているのではないでしょうか。効果的な取組を、期待するものです。

そこで、県警察が、駅や電車内等の鉄道施設における安全対策や乗客の安心感醸成にどのように取組んでおられるのか、現状と今後の強化策についてお伺いします。

 

6.SNSユーザーである子どもの規範意識の向上について

今や多くの子どもたちがスマートフォン等を持ち、非対面で会話をするようになってきました。非対面なので、人間の温もりや痛みに鈍感になったり、罪悪感が薄れる面があると指摘されているところです。一方、SNSでの拡散等の影響は大きく、誹謗中傷やいじめ等に利用された場合、被害者に与える苦しみは計り知れず、取り返しのつかない事態に及ぶこともあり得ます。学校現場でのいじめにおいて、最も痛ましいケースは、いじめられた子どもが死という結果に至ることです。北海道旭川市の中学生がいじめを受けた挙句、凍死しました。東京都町田市では、学校で一人に一台配布されたコンピューター端末でのいじめの被害児童が、自ら命を絶ちました。極めて悲しい出来事であります。

また近年、特殊詐欺の犯行グループが、ツイッターなどのSNSを利用して、少年を特殊詐欺に加担させる、いわゆる「闇バイト」というものが横行していると聞き及びます。「現金を受け取るだけで高額報酬」といった口車に乗った子どもたちが、「加害者」になってしまうのです。太刀打ちする手段や知識が充分ではない子どもたちが、犯罪に巻き込まれることのないよう、事前に対策を講じる必要があるのではないでしょうか。

子どもたちが、取り返しのつかない書き込みをしないように、また犯罪に巻き込まれることのないようにするため、子どもたち自身がしっかりとした知識と情報を身に付け、規範意識を育むことが大切であり、その機会を提供することが大人の役割だと考えます。

かつては、家族、学校、近所等、周りの大人が子どもと多様な形で関わりながら社会的に躾をして行く風土があり、子どもたちの規範意識は日常生活のなかで培われてきたように思います。しかし、情報産業の進展した現代社会ではそれが難しくなっており、子どもたちがスマートフォンを使ってインターネット空間(SNS)でどんなことをしているか、認知することすら容易ではありません。専門家の知見や技術をも活用しながら、利用者である少年自身が善悪の判断をできる力を身につける機会を提供するべきだと考えます。

そこで、SNSユーザーである子どもたちの規範意識の向上を図るため、県警ではどの様な取り組みをされているか、お伺いいします。

 

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