竹内 英明議員が質問(企画県民②)を実施

令和2年度決算特別委員会 【企画県民②】

質問日:令和3年10月7日(木)

質問者:竹内 英明 委員

 

1.女性活躍推進の考え方、女性副知事の実現につながる取り組みについて

齋藤知事は、公約の一つに女性副知事の登用を掲げられている。今回、本会議の一般質問に対し、荒木副知事、片山副知事登用の判断に至った考え方として、以下の大きく4つの要素

①県の風土や県民、職員、議会の状況を熟知していること、

②知事の旧知のメンバーのため安心、また安定感もあること、

③県庁全体がワンチームとして新しい時代に挑戦していくための県職員へのつなぎ役が期待できること、

④市町や民間企業等と「県民ボトムアップ型県政」を進めるためのキーパーソンの役割が期待できることを挙げられていた。

旧知のメンバーに女性がいなかったということは、そもそも公約としていかがかという話だが、副知事への登用に至る要素を満たす女性職員が育成できていないという事実については、寂しいと感じた。私が女性なら腹が立ったと思う。

このような状況を県当局も課題として認識しているのか、管理職の意識改革や研修等の対応等を実施されている。その中でも私が注目するのは2015年度策定の「男女共同参画 兵庫県率先行動計画(ひょうごアクション8)」以降「女性の職域拡大等キャリア形成支援」として「県政の意思決定に関する部門や、これまで女性が就いていなかった職務・役職に女性を積極的に配置する」旨の記載が見られるようになったことだ。このことは数値目標ありきではなく、女性職員の真の質の向上につながる考え方であると評価している。

今回の副知事選任にあたって、知事が判断材料とした県政への深い理解や強力なリーダーシップといった要素に、本県の女性職員が達するにはまだまだ取り組みが不十分という話は極めて残念な話ではあるが、知事は「女性の副知事を含めて女性を幹部へ積極的に登用していきたいという思いは変わらない」と答弁されている。女性副知事実現につながる女性職員の能力発揮と機会拡大の取り組みについて伺う。

 

2.「県立兵庫津ミュージアム」の整備について 【兵庫津ミュージアム整備室】

(1)建設費用とふるさと納税による支援「初代県庁復元等応援プロジェクト」について

兵庫県では、2019年3月に策定した基本計画に基づき、“兵庫”の歴史と魅力の発信施設「県立兵庫津ミュージアム」の整備に取り組んでいる。県立兵庫津ミュージアムは、最初の県庁舎を復元した「初代県庁館」、博物館施設である「ひょうごはじまり館」の2館からなるミュージアム。初代県庁館は11月3日に開業する。初代県庁館は初代県庁舎として使われた大坂町奉行所兵庫勤番所を、残された絵図等に基づいて復元した施設。当時の歴史空間を体感できるだけでなく、MR体験「バーチャルVisit!」やARによる歴史上の人物との記念撮影など、最先端体験技術も楽しめるとHPにある。一方、ひょうごはじまり館は2022年度下期に開館予定である。

土地取得を含めた総建設費と、県民からのふるさと納税による支援「初代県庁復元等応援プロジェクト」への寄附はどれだけあったのか伺う。

(2)年間利用者見込みと学校教育機関との連携について

県政150周年というお祝いムードはなくなった。施設そのものの魅力で県民を惹きつけるか、学習の場として子どもたちに活用してもらうか。私は後者を基本に考えないと、施設の特性上、たくさんの大人が何度も通うという施設ではないような感じがする。現在、年間の利用者数をどれほど見込んでいるのか。また学校の研修などバスを使った集客対象としなければならないが、昨今バス予算がなくて遠足にもいけないなどといった話をよく聞く。学校教育機関との連携についてどのように考えているのか。

 

3.芸術文化センターをはじめとする芸術文化施設のあり方について【芸術文化課】

 (1)利用料金設定等の基本方針、イニシャルコスト・ランニングコストの利用料への反映について

芸術文化施設の運営の状況をみると、自主事業のほか、貸し館事業などがある。芸術文化センターの利用率が最も高くコロナ禍での令和2年度でも1985件80.9%、兵庫県民会館が4159件53%、県民アートギャラリー222件21.2%などである。

以前、大阪府で文楽の話が出て、ほとんどみたことがないといって補助金を削減する、受益者負担が原則だといった首長がいた。そこで、イニシャルコスト・ランニングコストの利用料への反映について、あるいは、利用料の設定にあたって運営費への充当等基本原則のようなものがあれば運営費全体の収入内訳も併せて教えてほしい。

 

(2)歴史・芸術文化の価値の可視化について

芸術文化センターの運営費は単年度の基金収入がまずあって、事業の収益計算、ランニングコストの計算があってという感じで、施設の建設費やその起債負担などの財源負担などは、担当部局には発想がないようだ。質問にあたって他の部局の担当にも聞いてみたが、やはりそういう考えはないと。これは民間施設とは違う考え方で勉強になる。

私自身は、受益者負担の考えだけで芸術は推し量れないと考えているが、そうした歴史や芸術文化などの価値といったものを可視化していかないと、受益者とそうでない方の分断、税金で埋め合わせているから無駄という主張が勝って分断を招いてしまうそれは不幸だ。こうした芸術文化の持つ価値を共有するため可視化が必要であるが、その点についてどのように考えているか。

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