竹内 英明議員が質問(県土整備部)を実施

令和2年度決算特別委員会 【県土整備部

質問日:令和3年10月13日(水)

質問者:竹内 英明 委員

 

1.県営但馬空港に就航している航空機ATR機材更新事業費約20億円について

(1)減債基金(県債管理基金)が但馬空港ターミナル(株)社債を引き受け機材更新事業費の財源を捻出したことについて

但馬空港のあり方については様々な意見がある。齋藤知事も「但馬空港のあり方懇話会の取りまとめ結果を待ちたい」と答弁するなど結論を先送りすることとしている。これは既に政治マターであり、知事のいる場で取り上げる必要があり、決算特別委員会では取り上げない。ただ、但馬空港をめぐる決算関係のチェックをしておきたい。

2020年度決算では、空港維持修繕費に2億8726万円、同国庫補助対応分1億400万円、但馬路線運航対策事業費補助(JAC)1億8653万円、但馬路線機材更新事業費(TAC)7619万円、空港公園維持修繕費1714万円、計6億7112万円。こうした支出があった。

一方、但馬空港のコロナ禍前の2019年度の年間利用者数は約4万人、この県予算額を利用者1人当たりに換算すると約1万7,000円、空港利用というのは、大体往復で利用することが一般的なので、行って帰ってくる、1人につき3万4,000円、だいたい毎年こんな感じの負担をしている。これはランニングコストである。

※それ以外に但馬空港推進協議会及び但馬3市2町での運賃助成、これが9,000万円、その他欠航のときにタクシー代の補助というのもある。

次はイニシャルコストである。

2018年度にはATR42-600型という新しい航空機を約20 億円で購入したが、国庫補助の対象でなく、交付税措置もない。県単独事業となる中で普通財産では起債できない。いや県債管理基金を活用すればいいのではないか。事実、県債管理基金が但馬空港ターミナル(通称TAC)の社債を引き受ける形で2018年度に20億円を貸し付け、実際に航空機は購入された。

一方、県債管理基金への償還は県がTACに分割で払う補助金と日本エアコミューターが、但馬線以外に機材を利用するリース料で毎年1.35億円を15年間払って約20億円を賄うとしている。

財政状況の審査の時に、一般会計が全額を支払わず、分割して繰り延べることで実質公債費比率がよく見える効果があると指摘したが、今回はそれが目的ではないが同じ構図。TACが外部から融資を受けることは難しく、一般会計で単年度20億円のお金が措置できないので県債管理基金を活用したということだと私は考えている。このことについて事実関係の説明を伺う。

 

(2)但馬空港ターミナル(株)の社債発行費と支払社債利息の合計額が県から毎年度補助金として支払われているが、貸付側が借り手の利息等まで負担する意味は何か

TACは県債管理基金という県債の償還財源として積み立てられているお金を活用して航空機を買い、社債発行経費や県債管理基金に対する支払い利息約600万円も一般会計からもらっている。複雑にしているが、要はTACにはお金がないから県から無利子融資をしたということだ。TACでは通常の金融機関からの外部からの借り入れは簡単ではないと思う。こういった財政的に窮している状況や財源捻出フレームを誰か航空機購入の際に公表や説明を行なったか。私は議員だが、総事業費27億円で購入するとの説明をうけただけ。円高為替レートのためにのちに安くなったという。これはいいことだがこれとても説明を受けていない。

県の一般会計にはお金がない、TACも自前では資金調達ができない、基金には形式的に利子をつけないといけない、こうしたことが結果として、但馬空港ターミナル(株)の社債発行費と支払社債利息の合計額まで県から毎年度補助金として支給することになる。こういった理解で良いか。

 

2.県道石倉玉田線の歩行者安全対策について

当該区間は、曽左小学校への通学に加え、書写中学校、東洋大付属姫路高校、県立大学への通学に利用されているが、自動車交通が多いにもかかわらず、歩道が未整備で、自転車で学校に通う生徒も多く、非常に危険な状況となっている。

学校関係者、地元住民、道路管理者、警察等で実施した通学路合同点検において、当該区間での通学児童の危険性が指摘されており、姫路市の「通学路交通安全プログラム」に本事業が位置づけられていることから、早期に歩道と幅広路肩を整備し、歩行者・自転車の安全な通行空間を確保していただきたいが、現在の事業の進捗状況を伺う。

 

3.都市計画道路荒川線の拡幅、棚田踏切の渋滞解消について

都市計画道路荒川線は、JR英賀保駅や市立荒川小学校、県立姫路商業高校等の公共施設へのアクセスを確保する地域の重要な生活道路であり、この南側にある棚田踏切は開かずの踏切として、地域では有名な箇所で、県土整備部で策定した、踏切すっきり安心プランでも問題踏切として位置づけられている。

組合施行の土地区画整理事業により、棚田踏切も除去されることになっており、現在迂回路が設置され、立体交差工事が本格化しているが、地域住民はその実現を心待ちにしている。また接続する荒川線の井ノ口工区は通学路にも指定されており、安全対策としても早期拡幅が必要である。現状の進捗状況を伺う。

4.県道大柳仁豊野線の早期拡幅について

県道大柳仁豊野線は加西市大柳から姫路市仁豊野に至る道路であり、姫路市北部地域の生活を支える東西を結ぶ道路である。

このうち、県道西田原姫路線の交差点から西側の約1㎞は、道幅が大変狭く、大型車ではすれ違いが困難なほどで、過去交通事故も多数発生している。また豊冨中学校の通学路として利用されているが、歩道がなく、又路肩が狭く危険であり、地元からも、早期拡幅の要望を多数頂いている。現在の整備の進捗状況について説明願う。

 

5.国道312号の渋滞解消について

国道312号は姫路の中心部では4車線だが、北上すると砥堀交差点で県道砥堀本町線と合流するにもかかわらず、砥堀北交差点から北は、2車線となり、ボトルネックとなっている。朝の福崎町の企業団地等へ出勤する車などで起こる渋滞は先の仁豊野を含めて3kmにも及んでおり、この区間を抜けるために約30分くらいの追加所要時間がかかるなど、連日の渋滞損失は大変な額になるだろう。

特に砥堀小学校周辺の未整備区間については、小学校の通学路となっている箇所があり、歩道の幅員が狭く私が小学生の時に、車と登校中の児童との接触事故が起きたことを覚えている。あれから37年も経過している。これは特に早期に整備することが必要ではないかと思っている。そこで、現在事業中の国道312号砥堀工区について、スケジュールと整備内容について説明願う。

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