黒田 一美議員が質問(予算審査・環境部)

質問日:令和6年3月8日(金)

質問者:黒田 一美 委員

1 エメックス(閉鎖性海域の環境保全)の取組について

瀬戸内海や地中海など世界の閉鎖性海域においては、その恵まれた自然から沿岸域に多くの人が住み、産業・漁業・交通の場として古くから利用されてきましたが、水質の悪化、赤潮をはじめ共通する多くの環境問題を抱えてきました。

1990年には兵庫県が中心となり、神戸市でエメックス会議が開催され、世界中の閉鎖性海域に関わる研究者や行政関係者の間で情報交流が行われるなど、その対策への重要性が認識されたところです。

こうした中、1994年には国際的な組織として国際エメックスセンターが神戸市に設立され、同センターが中心となって行ってきた海域の環境保全に向けた活動は、重要な役割を果たしてきたと考えております。

本県議会においても、翌1995年12月にエメックス議員連盟を発足し、世界各地で開催されるエメックス会議に出席するなど、活動を支援してきたところです。

ここ数年は、新型コロナウイルス感染症の影響や、開催予定地だったロシアによるウクライナ侵攻により、現地開催は見送られている状況でありますが、気持ちを新たに、引き続きエメックスの取組を支援していくことは大変重要です。

そこで、瀬戸内海を中心とした閉鎖性海域の環境保全に向けた活動について、県としてどのように関わり、今後のエメックスの取組を支援していくのか、当局のご所見を伺います。

 

2 安全安心なアスベスト対策について

アスベストは、これまで問題になってきた吹き付けアスベスト以外にも、内装の天井や床、外壁などの材料でも使用されており、その種類は3000以上とも言われております。我々が日々活動している中でも、身近な存在と言えるでしょう。

環境省によりますと、現在、直面しているアスベストの課題として、今後予想される解体工事等の増加、事前調査の徹底、飛散防止の更なる強化、調査や工事に当たる人材の育成などが挙げられておりますが、ここでは解体工事等の増加に伴う処理への対応についてお聞きしたいと思います。

国土交通省の推計によりますと、民間の建築物等の解体工事については、2028年頃をピークに全国的に増加すると言われております。そして、解体工事に伴いアスベストの除去・撤去を行うときには、大気汚染防止法など環境関係法規などで対処方法が厳しく規定されており、アスベストと解体工事は非常に密接な関係にあります。

今後、増加する建築物等の解体工事に比例して、アスベストを含んだ建築物等の解体も増え続けることとなります。工事関係者や近隣住民に不安を生じさせないよう、飛散防止対策を講じた上で、適切なアスベストの除去・撤去、最終的には産業廃棄物として許可を受けた最終処分場での埋立てなどが行われることとなります。埋立てが終わった際には、県が指定区域として告示することとなっておりますが、資材置き場や公園などで使用される可能性もあります。

最終処分については、府県をまたがることもあると聞いておりますが、今後増加が予想されるアスベストに対応できる最終処分場の処理能力に不足が出ることはないのでしょうか。また、県民の安全安心な暮らしの観点から、アスベストの最終処分について丁寧な啓発も重要だと考えますが、当局のご所見を伺います。

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