池畑浩太朗議員が質問(予算審査・公安委員会)を実施

第304回2月定例会 予算特別委員会質問 (公安委員会)
2010年3月8日(月)

1 来日外国人犯罪について

 この問題については、今定例会の一般質問において、我が会派の杉尾議員が、外国人犯罪の温床となっている「ヤード」対策の強化を求めましたが、私は、本県の特質でもある指定暴力団6代目山口組を始めとする暴力団との連携等、組織化への対策強化を求めていきたいと思います。
 社会経済の国際化や深刻な不法滞在者問題を背景と致しまして、来日外国人犯罪をめぐる情勢は依然として厳しいと思っています。こうした中、我が国に流入した外国人が犯罪集団を形成し、例えば外国人が関わることの多いいわゆる「ヤード」に対しての県警の取り組みが大きく報道で取り上げられ、また、我が国の暴力団や外国に本拠地を置く国際犯罪組織と連帯して活動するといった動向が見られ日本国・兵庫県の治安維持の重大な脅威となっています。
 全国における来日外国人犯罪の総検挙件数・人員は警察や入国管理局における取り組みもあり、過去数年減少傾向にあり、平成21年中は、前年に比べ、検挙件数・人員ともに減少したが、刑法犯の検挙状況を見ると検挙件数は前年に引き続き約1割減少したものの、平成17年以来減少を続けていた検挙人員は増加に転じています。また、兵庫県下における来日外国人犯罪の検挙状況においても、ここ5年は減少傾向にあったところ、昨年は、刑法犯、特別法犯とも、検挙件数、人員が増加しており、特に刑法犯については、検挙件数は479件で前年比185件の増加、検挙人員は220人で前年比35人の増加となっています。
 先般も香港の「爆窃団」による神戸市内の百貨店での犯行について大きく報道されたが、来日外国人犯罪については今後も、予断を許さない状況にあると思われます。特に、先にも触れましたように外国人犯罪グループが暴力団と結託して、連続強盗犯罪を敢行する事例もあるなどこれら組織化する外国人犯罪に対する取り締まりの強化が求められています。 
 そこで、県警ではこれらの来日外国人犯罪の現状をどのように認識し、いかにその取締を図っていくのか、また暴力団と連携した活動に対して、どのような対策をとっているのか、当局の御所見をお伺いします。

2 若手警察官の育成について

(1) 警察学校における研修・訓練について

 兵庫県警察において昨年4月以降に20歳から32歳までの若手警察職員の逮捕事案が5件続きました。その事案の中身にはここではふれませんが、なにより他に日々頑張っている警察官のモチベーションを下げないと言う観点から本日は、若手警察官の育成について質問させていただきたいと存じます。
 警察官として採用されると、まず、警察学校で厳しい訓練等を受けることとなります。今年1月、私も警察常任委員会の管内調査において警察学校を視察させていただき、訓練で校内の坂を何度も何度も駆け上がる若手警察官の姿にこちらが疲れる思いを感じるほどでした。そのように、大半以上の警察官は日々県民の安心・安全のため努力を重ねてくれています。
 その上で、先にも述べましたとおり最近、警察学校を卒業後間もない若手警察官による不祥事が、発生しており、警察学校において十分な教養がなされているのかどうか疑問を感じざるを得ない状況にあります。
 そこで、こうした不祥事を踏まえ、警察学校における研修・訓練について、採用から採用時教養の期間での教養内容をどう改善しておられるのか御所見を伺いたいと存じます。

(2) 団体生活の中での若手育成について

 私は、学生時代は寮生活でした。複数人が同じ部屋で寝起きすると言うことは、自分の我ばかりを通すわけには参りませんし、なにより、互いの性格や行動が指摘される事によって成長する部分も大きくありました。警察官は採用されてから警察学校で18歳から35歳未満までの方々が一緒に生活し、訓練をされるわけですが、部屋まで一緒とは苦しいと感じるのが時代の流れかも知れません。しかし、複数の人数での寮生活も踏まえて団体生活を送ることでこそ、協調性等も身につけ、人間的にも成長することが出来るのではないかと存じます。
 そこで、団体生活の中での若手育成について、御所見をお伺いいたします。

3 治安再生に向けた長期的な戦略について

 最後に、どのような組織でもトップの資質や、想いによって大きく、組織の方向性、雰囲気が変わってくるものと存じています。
 そこで、本部長が今期掲げられた「訓示」を拝読させていただきました。訓示の中で「兵庫県の治安が回復軌道に乗りつつある」として、「この治安再生の道をより確かなもの」とするため、「兵庫県の治安再生に向けた戦略的取り組みが必要不可欠」と述べられておられました。私は、達成すべき政策課題の緊急性やアプローチ方法等によって、戦略には短期、中期、長期とあるのではないかと勝手に推測いたしますが、その中でも、組織で働く者にとっては、トップに長期的戦略を明確に示していただくことで、狭い視野でなく広い視野で業務に取り組めるのではないかと思います。そういう意味で、トップの長期的な戦略というものが、組織運営には極めて重要なのではないかと思います。そこで、次世代に引き継ぐべき長期的な戦略として、特に本部長がこれは、との事項がございましたら、本部長にお聞きしたいと存じます。

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